ウィーンで"宜しくお願いします"は何て言う?

日本ではヴァイオリンのレッスン開始時に先生に「宜しくお願いします」などのご挨拶から始まると思います。私も先生にレッスンして頂く時はご挨拶からです。
ウィーンに留学し初めてのレッスンの前に「宜しくお願いします」をご挨拶しようと辞書を先生宅前の道で調べましたが見つからない。仕方なく笑顔でハローと挨拶と握手、自己紹介を簡単にして始まりました。
「宜しくお願いします」や
「頑張って」
などは礼節を重んじる日本文化の中で生まれた
言葉だと知ったのは留学してからでした。
さてドイツ語で「宜しくお願いします」はなく
挨拶から会話に入りその流れでレッスンが始まります。英語圏と同じかと。このような感じで
Guten Tag,こんにちは
Guten Tag,こんにちは
Wie geht es dir? 調子はどう?
Danke,gut und Ihnen?ありがとう、元気です。あなたは?
Sehr gut.とても元気です。
Was spielst du heute?今日は何を弾きますか?
Ich spiele ○○.私は◯◯を弾きます。
Bitte,sehr!どうぞ!
他には
「頑張って」という言葉に近いドイツ語はありますが、言われた記憶はあまりなく、日本語のニュアンスの頑張っては英語もあまり言わないらしいです。幸運を祈るよのグッドラックが近いイメージかも知れません。
(「頑張って」= Ich drücke dir Daumen. 幸運を祈っています)
例えば試験などで弾く前に先生がかけてくれる言葉は
"Toi toi toi"
トイトイトイはおまじないの魔除けの言葉でそれが上手くいきますように!みたいなニュアンスです。
私は頑張ってと言われると少しプレッシャーに感じてしまうのですが
トイトイトイは私の周りにかけてくれるおまじないの言葉のような気がして緊張や不安がとれて舞台でリラックスできました。
最後に、
「お疲れ様です」などの表現もないようで、
仕事などが終わったら、みんな「Feierabend! Tschüss, bis morgen」素敵な夜を!また明日!
職人さんなどには、仕事が終わったら「Vielen Dank」ありがとうございます。など、礼を言って別れるそうです。
日本からは距離も遠く人種も違うので
やはり言語というより気持ちの表現が違うところがありますね。
Foto :ウィーンのピアノギャラリーで見つけたピアノの鍵盤とハンマーで作られたライト